【キハ40を追う~北海道編(Vol.6)】列車運休にて札幌にて宿泊し、翌日に苫小牧へ向かうことに

鉄道

前回の記事では、網走から特急大雪号・ライラック号を乗り継いで札幌まで戻った様子をお伝えしましたが、今回は札幌到着以降、翌日最終日の日高本線でのキハ40乗車の様子についてです。

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スープカレー「ヒリヒリ2号」

この日の夜は札幌で夕飯を食べたのち、宿泊先に予約していた苫小牧まで行く予定です。苫小牧に泊まる目的は、翌日朝一番の日高本線のキハ40に乗るためです。一番列車は3両編成で運行されると聞いていたので、早起きしてこの1番列車に乗ろうという計画です。その列車は苫小牧5時45分発なため、苫小牧駅近くのホテルに泊まることがマスト要件でした。

さて、苫小牧へは札幌19時14分発の「すずらん10号」に乗る予定していたため、札幌での滞在時間は1時間強です。初日の札幌の夜はラーメンにしましたが、今回は是非とも札幌名物のスープカレーを食べてみたかったので、駅近のスープカレー屋さんをチェックしておきました。

その店は「hirihiri(ヒリヒリ)2号」というお店で、ホームページでは札幌駅西口改札から徒歩2分とあります。

お目当ての店は「つなぐ横丁」に

場所がちょっとわかりづらかったのですが、何とかたどり着きました。

スープカレーの店「hirihiri 2号」

店に入ると早速に一番人気の「骨チキチキンカレー」を注文、サッポロクラシックの生ビールも忘れずにと。

骨チキチキンカレー

辛いのはそんなに得意ではないので辛さは控えめにしましたが、カレールーの味付けもよく、ホロホロしたチキンとおいしい野菜に大変満足しました。

hirihiri(ヒリヒリ)2号

・住所:札幌市北区北6条西6丁目WEST6
・電話番号:011-221-3607
・営業時間:11:30~21:30
・定休日:年中無休

>>「hirihiri(ヒリヒリ)2号」のホームページ

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苫小牧へ向かう列車が運休に

お腹を満たして札幌駅に戻ると、何やら改札前がざわついていて、嫌な予感がします。
改札前の張り紙には、下記のお知らせが…

【鹿との接触による列車への影響について】
本日、千歳線 植苗~南千歳間において、貨物列車が鹿と接触した影響により、一部列車に遅れが発生しています。
なお、千歳線   南千歳~苫小牧間で運転を見合わせています。

乗車する予定だったすずらん10号も、室蘭本線を札幌に向かっているすずらん号が止まっているので見込み立たず。すずらん号だけでなく、その前に到着予定の北斗号も動けない状態のよう。駅員に聞いても到着時間は全くわからないとの返事。これは困ったなぁと思いつつ、運転再開を期待してしばらく待つことに。

30分ほど待っていると、北斗号とすずらん号の到着がいつになるかわからないため、折り返しとして運行される予定の北斗22号とすずらん10号は結局運休になってしまいました。

これで苫小牧に行く手段がなくなったので、やむなく苫小牧のホテルをキャンセルして、初日に泊まった札幌市内のホテルにもう一度泊まることにしました。北海道の冬の時期は大雪に加え、鹿による事故も加わると本当に大変ですね。

翌朝は、当初予定していた苫小牧5時45分発の日高本線に乗ることは到底無理なので、日高本線のキハ40は二番列車に乗ることにしました。

前々日の札幌泊の時は6時発の列車に乗るため、早出しましたが、今回は朝食付きのプランで予約していたところ、ホテル1階にある「やよい軒」が朝食会場でした。4つの定食メニューが用意されていた中の、鮭をメインとした定食を選択。腹ごしらえを済ませて、いざ札幌駅へ。

日高本線でキハ40に乗車

札幌から6時52分発の「北斗4号」で苫小牧に向かいます。

731系と並ぶ上り「北斗4号」

今朝の札幌は曇天で雪もチラついてきました。新札幌、千歳と進むにつれて雪の勢いが増してきたので、この後の空模様が心配でしたが、スマホのお天気レーダーを見ると、この先雲が消え、苫小牧は晴れの予報となっているので一安心。

天気予報どおり、雲が切れて晴れ間がのぞくと、やがて苫小牧に到着しました。

苫小牧に到着すると、日高本線のホームにはすでにキハ40の2両編成(キハ40 1780+1783)が入線していました。見ると、前よりの1780号車は「北海道の恵み」シリーズ「道央 花の恵み」号です。ここで出会えるとはラッキーです。前面雪まみれになっているのも印象的です。雪煙を巻き上げながら走ると、前面より後面のほうがより多く雪が付着するようですね。

前面雪まみれのキハ40 1780「道央 花の恵み」号

乗客は私以外には1名のみ。2両で2名のみの乗客を乗せて発車です。

キハ40 1780の車内

ご存じの通り、日高本線は2015年の高波の影響で甚大な被害を被り、復旧できないまま2021年4月に鵡川-様似間が廃線となってしまいました。苫小牧-鵡川間の30.5kmのみが日高本線として残ったわけですが、「本線」としては最も短い路線になってしまいました。

苫小牧を出発した列車はしばらく室蘭本線と並行して走ってしますが、やがて別れて日高本線の線路に入ります。そして、最初の停車駅である勇払駅を過ぎると海岸線沿いをまっすぐ走っていきます。雪原の中の直線路を走る様子はまさに北海道を感じさせます。

すると、列車は突然タイフォンをけたたましく鳴らして減速します。これはもしやと思って車両前部に行くと、やはり鹿が線路上を歩いています。何度となく鳴ならされる警笛によって鹿はやっと線路を離れます。

線路から逃げ去る2頭の鹿

実はこの後、終着の鵡川に着くまでさらに2~3回程度、鹿除けのための減速・警笛対応がなされています。鹿の出没は山間部だけでと思っていましたが、このような海岸沿いの平野部でこんなに頻繁に出くわすとは想像していませんでした。

列車は普通列車ながら浜田浦駅を通過して、苫小牧からわずか30分ほどで終着の鵡川に到着です。

降り際に運手士さんに「鹿が多いですね」と声を掛けると、「そうなんですよ」と日常茶飯事のように答えてくれました。

鵡川に到着した2225D

鵡川から苫小牧へ戻る

さて、到着した鵡川駅の先の線路を見ると、雪に埋もれて線路が見えません。これ以上先に列車が運行していないことを物語っています。ホームは到着した2番線のほかに駅舎前の1番線もありますが、今使われているのは2番線のみのようです。

折り返し発車を待つ2226D

折り返しの列車まで15分ほどあったので、一旦改札を抜けて駅前に出てみます。

武川駅の駅舎

今乗ってきた2225Dを待ち合わせてか、バスが発車していきました。その後は人影もなくひっそりと静まり返っています。駅を見渡せる歩道橋に登って写真撮影をしていましたが、この先鉄路が伸びていないことをより感じ取ることができる光景でした。

鵡川から先に鉄路はない

発車時間も近くなり駅に戻ると、苫小牧へ向かう学生さん達が結構乗ってきて、通学の足としての需要があることがわかります。

列車は鵡川まで乗ってきた車両と同じ編成で、2226Dとして苫小牧に向けて発車しました。この列車でもたびたび鹿に遭遇しましたが、この短い区間でこれほど鹿に出くわすのは驚きというか、何か根本的な対策が必要ではと思いました。

同じ区間を引き返し、列車が苫小牧に到着するとホーム反対側の2番線にキハ40の単行(1763号車)がいました。キハ40同士の顔合わせは今ではなかなかないので貴重ですね。

苫小牧駅に停車中のキハ40 1763
キハ40同士の顔合わせ

今回の記事はここまでです。次回の記事は最終回です。函館本線でのキハ40乗車を楽しんでから帰京する予定です。

>>【キハ40を追う~北海道編(Vol.7・終)】へ続く

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