地元の山仲間と初めて山小屋泊の山行に出かけました。同行するメンバーが2人とも初心者ということもあって、選んだ山は、難易度は低いものの絶景を楽しめる「木曽駒ヶ岳」です。
【my山行日:2016年9月3日~4日(1泊2日)】地元の山仲間と3人で
地元のメンバーと初小屋泊
地元のメンバーは、毎週土曜日にスポーツセンターの定期教室でご一緒する2名です。
2人とも私より年上ですが、登山の経験はなかったので、私が “リーダー役” を務めて、今回の山行の前年から日帰り登山にお誘いするようになりました。
何度か日帰り登山を経験したのち、満を持して山小屋泊登山の実現に至ったわけです。
とはいえ、最初から「槍・穂」というわけにもいかないので、初心者でも登りやすく、かつ、感動的な山旅となって2人にも登山の喜びを深めてもらいたい、という気持ちで「木曽駒ヶ岳」を選んだのです。
2人のみならず、私も行ったことはなく、これまで何度か記事で紹介している「日帰り山 トレッキングサポートBOOK」に掲載されている写真を見て行きたいと思っていた山でもあります。
では、私にとってもこの後の登山活動において印象に残ることになった木曽駒ヶ岳への1泊2日の山旅について紹介します。
登山コースの紹介
今回の山旅は、ロープウェイで千畳敷に行き、カールを見てから登山を開始して乗越浄土へ。伊那前岳に寄ったのち、中岳を経て木曽駒ヶ岳山頂へ。初日は山頂直下の山小屋へ宿泊、翌日は馬の背コースを伝い、周回して乗越浄土に戻り下山するコースです。
マイカーで山麓の駐車場へ
今回は私のマイカーで4時前に自宅を出発。2人を待ち合わせ場所で拾ってから、圏央道の圏央厚木ICから高速道へ進入、八王子JCTで中央道に入り、まず藤野PAで停車。
実はこの藤野PAは中央道で山梨・長野方面を目指す場合には必ず立ち寄るスポットです。
というのも、PA内にコンビニのファミリーマートがあって、朝食や当日の昼食用のパンやおにぎり等を買うのに便利だからです。買い物を済ませ、準備が整ったところで駒ヶ岳最寄りの駒ヶ根ICに向けて走り出します。
駒ヶ根ICまでは距離があるので、途中の八ヶ岳PAでもう一度トイレ休憩をしてから再出発。
中央道は北アルプスに向かう場合に、岡谷JCTから長野道に入り松本ICに行くのによく利用しますが、岡谷JCTから名古屋方面に向けて走ることは滅多にないので新鮮です。
朝方は曇りがちの天気でしたが、駒ヶ根ICに着く頃には快晴となり、登山への期待が高まります。
自宅出発から約4時間で駐車場のある菅の台バスセンターに到着。しかし土曜日ということもあり、バスセンターの駐車場はすでに満車。やむなく一段上の黒川平臨時駐車場に停めることに。この臨時駐車場もかなり埋まっていて、ざっと200台近くはいるでしょうか。
まわりを見渡すと、ほとんどの車が名古屋や尾張小牧ナンバーです。そういえば、この木曽駒ヶ岳は名古屋からの方が断然近いですからね。
ロープウェイで千畳敷へ
この黒川平駐車場から先は一般車両の進入が禁止されているので、ロープウェイ乗り場まではバスで向かうことになります。
黒川平駐車場バス停で、バスとロープウェイの往復乗車券を購入してバスを待ちますが、かなりの長蛇の列です。菅の台バスセンターから来るバスはすでに満員なので何台か通過していきます。しばらく待っていると、黒川平駐車場始発のバスが来て、確か2台目か3台目のバスに乗れたのでひと安心。
バスの乗車時間は27分ですが、山岳バスだけあって、かなり高度を上げていることが車窓からの景色からもよくわかります。後で調べてみると、高低差は約800mもあることがわかりました。
バスターミナルの標高日本一は、前年に訪れた乗鞍岳・畳平バスセンター(2,702m)に譲りますが、こちらのバスもなかなかのものです。
バスの終点のしらび平からは、いよいよ日本一のロープウェイに乗車です。
何が日本一かというと、起点から終点までの高低差が950m、終点の千畳敷駅の標高が2,611.5mと、いずれも日本で一番なのです。
ロープウェイはどんどんと高度を上げて、下界の景気が見る見るうちに小さくなります。
さらに高度を上げると、伊那盆地を挟んだ向かい側に南アルプスの山々の姿がはっきりと見えます。車内でも「あれが北岳で、となりが仙丈・甲斐駒でね」などと口々に話がはずんでいます。
天気もいいだけに、ロープウェイの乗車だけでもかなり気持ちが高揚します。
7分30秒の空中散歩を楽しむと、終点の千畳敷駅に到着。
駅の前に出ると、千畳敷カールの全景が目に飛び込んできます。
青空に映える雄大な千畳敷カールは圧巻そのものです。
観光客としてバスとロープウェイに乗るだけで簡単に千畳敷に来ることができて、この圧倒的なスケールのカールを見られるからこそ、多くの人が訪れるのでしょうね。
登山をしなくても家族連れで千畳敷カールを見に来るだけでも十分満足できることでしょう。
登山を開始、まずは乗越浄土に
千畳敷カール前で記念撮影をしたり、景色を堪能したら木曽駒ヶ岳に向けて登山開始です。
まずは稜線上の乗越浄土を目指します。
遊歩道を歩いていると「八丁坂分岐点」の看板があり、ここが登山口になります。
階段状になった登り坂は斜度もそれなりにあって、階段の一段も高いので意外と疲れますが、だんだんと小さくなっていくホテル千畳敷を見ながらゆっくりと歩き進めると、じきに乗越浄土に到着します。
乗越浄土は稜線まで登り切った場所でもあり、開放感のある気持ちの良いエリアです。
ほんの1時間程度登るだけで、これだけ開放的な場所に来られるのは、やはりあの偉大なロープウェイのおかげですね。
さて、これから木曽駒ヶ岳の山頂に向かう前に伊那前岳に寄ることにします。
>>【木曽駒ヶ岳(その2)】に続く