久しぶりに鍋割山で名物の鍋焼きうどんを食べたくなり、ヤマビルの心配もなくなった11月末、晴れた平日に仕事を休んで丹沢に赴くことにしました。日帰りの山行ではありますが、多めに撮った写真を紹介するため、前編・後編の2回に分けて記事をまとめてみました。
登山コースの紹介(前編)
今回は、表丹沢県民の森駐車場を出発して、二俣・後沢乗越を経由して鍋割山へ至り、鍋焼きうどんを食したあと、鍋割山稜を歩いて大倉尾根に合流してから塔ノ岳へ、下山は大倉尾根を堀山の家まで下り、二俣へ通じるルートを通って駐車場に戻る日帰りの山旅です。
林道をのんびり歩き
平日の朝6時に自宅を車で出発して、東名高速を大井松田ICで降り、表丹沢県民の森駐車場に7時半前頃に到着。この駐車場は6~7台分の駐車スペースしかなく、停められるか心配でしたが、平日ということもあり、2台分のスペースが空いていました。私が停めたあと、しばらくしてもう一台来たので、所定のスペースは満車となりました…良かった(ホッ)。
敷地内にあるトイレで用を済ませ、軽く準備運動をしてからいよいよスタート。
今日の天気予報は一日中快晴で、東名高速からも富士山がくっきりと見えていたので、山頂からの景色もかなり期待できます。この時期になると、朝晩はかなり冷え込むので、防寒対策は必須です。今日もスタート時は寒かったので、フリースとアウターを着込みました。
ゲートを通過して林道を歩き始めます。朝の澄み切った空気が体を包みこむ瞬間ですね。
残念ながら紅葉はほぼ終わっていますが、ところどころにまだ名残がありました。
標識に従い、いったん四十八瀬川まで高度を下げます。
このあたりは、初めて来たときは道が少しわかりづらかったのですが、勘七橋を渡ってから右手に進み、行く手にあるゲートを越えて、西山林道との合流点をUターン状に折り返し、標識通りに進めば鍋割山方面となります。
平坦な林道を進み、川沿いをしばらく歩くと二俣に到着。見慣れたヤマビル注意喚起の看板と塩の設置があるものの、この時期はもう大丈夫でしょう。
沢に渡された木橋をわたり、さらに緩やかな道を進むと林道の終点となりますが、ここが実質的な登山口となります。体も温まってきたので、上着を脱いで体温調節をします。
ここには荷揚げ用としてペットボトルに入った水が並んでいて、鍋割山荘までボランティアでの運び上げを求める文言が添えられています。
最初に訪れた時、せっかくだからと2Lのペットボトルを2本ザックに詰めて登っていきましたが、かなりくたびれた記憶がありますので、今回は遠慮しておきます(体力なくてスミマセン)。
静かな朝の森歩き
さて、ここからは静かな森の中をジクザクと登り進めることになります。今日は山頂で鍋焼きうどんを食べる予定にしていますが、山荘のホームページで確認したところ、平日(火~木)は11時からの営業のため、あまり早く行っても待ち時間が長くなると思い、ゆっくり歩くこととしました。
早朝の森の匂いは爽やかで、すがすがしい気持ちになりますね。ゆっくりとしたペースで登り進め、檜の植林地を抜けると尾根に到達、後沢乗越です。
後沢乗越で少し休憩をしたら、山頂に向けて登りを再開。実はここからが本格的な登りで、傾斜もきつくなります。しばらく登り振り返ると、かなり登り進めていることがわかります。
小休止をはさみながら、ジクザクの急登を歩き進めます。
途中で、左手には木々の間から富士の姿が見て取れます。山頂での景色が待ち遠しい!!
「鍋割山0.8km」と書かれた看板があるスペースでザックを下ろし休憩。山頂まではあと1時間弱でしょうか。
山頂に近づくと、登山道脇には霜が降りています。朝晩はかなり冷え込むのでしょう。
登山道も終盤となると木道が現れるようになり、山頂が近いことを知らせてくれます。
そして、階段状の登山道の先にソーラーパネルが見えたら、そこが山頂です。
晴天下の富士山
山頂にたどり着くと、平日ということもあり登山者の数は20人程度でしょうか、静かな雰囲気です。そして、何といっても、目の前には青空のもと、富士山の姿がくっきりと映っています。今日はまさしく快晴で心躍ります。鍋割山へは今回で4回目となりますが、毎回曇天で富士山の姿を拝むことができなかったので、今日は最高の景色を見ることができてとても満足です。
反対側には、眼下に市街地とその先に相模湾が広がっていて、こちらも心が和らぐ景色です。
久しぶりの鍋焼きうどん
さて、今日はゆっくりと登ってはきたのですが、山頂には10時15分頃に到着したので、鍋割山荘の営業開始まで45分待たなくてはなりません。と思いつつ、山荘前の張り紙を見ると、10時45分から営業開始と書かれていました。鍋焼きうどんの行列に長時間並ぶのは避けたい思いで、10時30分に小屋前で待つと、私に続いて他の登山者の方々も並び始め、あっという間に15人くらいの列になりました。
10時45分になると、ご主人が扉を開け、注文受付の開始となります。感染対策のため、注文はすべて小屋の外で受付け、出来上がったら一人ずつ小屋内で受け取る方式です。値段は8年前に初めて食べたときは確か1,000円だったと思いますが、その後1,200円となり、今は1,500円になったようです。山荘のホームページにも「小屋主の体力低下に伴い食材の歩荷に人件費が嵩んでいるため、鍋焼うどんの価格を値上げしました。(1,200円→1,500円)」と説明されています。割高感は否めませんが、山荘経営の事情を考慮すれば、やむを得ないですね。
かぼちゃの天ぷらが入った甘い味のうどんで、久しぶりに食べましたがおいしくいただきました。富士山を目の前に見ながら、温かいなべ焼きうどんをいただくと、ほっこりとした気持ちになりますね。
それでは、お腹も満たされたので、次の目的地である塔ノ岳に向けて出発とします。
>>【鍋割山~塔ノ岳(後編)】へ続く