【キハ40を追う~道南・青森・秋田編(Vol.6)】男鹿線での往復乗車にて、今回の鉄道旅での “キハ40乗り納め”

鉄道

いよいよ道南・青森・秋田の鉄道旅において、キハ40とは男鹿線での往復乗車することで締めくくりとなります。ダイヤ改正前の最後の乗車で、JR東日本におけるキハ40とはお別れとなりますので、思い出に残る乗車にしたいと思います。

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「つがる4号」で秋田県へ

大鰐温泉駅を出発した「つがる4号」で、男鹿線に乗るため秋田方面に向かいますが、まずは追分~秋田間のキハ40に乗る計画です。つがる4号は追分駅には停車しないため、手前の八郎潟駅に下車して普通列車に乗り換えます。

八郎潟駅から出発する「つがる4号」

大鰐温泉を13時30分に出発した「つがる4号」は15時過ぎに八郎潟駅に到着。
次の列車まで26分の待ち合わせとなるため、一旦改札を出て駅前の様子を見てみます。

八郎潟駅にて

改札といっても無人駅で、駅前は特に何もなく閑散としています。
駅前にある「まつり」と題された大型の陶板レリーフが目を引きます。

八郎潟駅前に展示された「まつり」

時間になりホームに戻ると、次は秋田行の普通列車に乗ります。電車はおなじみの701系です。
列車は15時47分に追分駅に到着。男鹿から来る男鹿線上りの1136Dを待ちます。
ホームにはちょうど男鹿線下りのACCUMことEV-E801系2連が止まっていました。

追分駅にてEV-E801系(ACCUM)と遭遇

1136Dの追分発は16時20分と、30分余りあったので、ここでも改札を出て様子を見てみます。
さきほどの八郎潟駅とは違い、人通りもそこそこあり、駅の待合室も学生さんたちの姿が目立ちます。奥羽本線と男鹿線との分岐駅なので、乗降客もそれなりにいるのでしょう。

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まずは追分から男鹿線色のキハ40に

さて、到着時間も近くなり、ホームで待っていると男鹿線色のキハ40がやってきました。塗装デザインは五能線と同じですが、五能線の青帯とは違い、深緑色の帯をまとった車両です。この1136Dは、キハ40 2088+キハ40 2089の2両編成でした。この2両は、高崎第一機関区から常陸大子区を経て秋田へ転属した車両です。車両前面には「ありがとう キハ40・48」と書かれた男鹿線仕様のヘッドマークが掲げられています。五能線仕様とは配色・デザインが違いますね。

秋田行の1136D2連

車内は鉄道ファンだけでなく、キハ40の引退を寂しがる地元の方々で結構混んでいたため、後ろより車両の後部車端の貫通路扉近くに立つことにしました。

後方のキハ40 2089

ここからは後方の流れゆく景色を見ることができるので、これはこれでいい眺めです。

最後部からの景色を楽しむ

18分間の乗車を楽しむと終着の秋田駅の1番線に到着しました。

「ありがとう キハ40・48」のヘッドマーク

さて、ここから今回最後のキハ40乗車となる男鹿線の往復旅の始まりです。

いよいよ男鹿線でのラスト乗車

16時46分に発車する1137Dに乗るため4番線に移動。するとホームには駅員さんたちが繰り出し、「たくさんの思い出をありがとう 男鹿線 キハ40・48形」と書かれた横断幕を抱えて、お別れムードを演出してくれています。

男鹿行の1137D4連
駅員さんたちによるセレモニー

多くの人がこの様子を写真に収め、また一緒に記念撮影をしたりしています。本当にこれで最後なんだなぁ、という実感がわいてきました。
編成はキハ48 1507+キハ48 517+キハ40 2019+キハ48 537の豪華4両です。
1137Dは定刻より少し遅れて秋田駅を発車。走り出す列車に対して、駅員さんたち全員が手を振って見送ってくれます。

駅員さんたちによるお見送り

最終列車ではないのですが、この演出は嬉しいですね。今回の鉄道旅での最後となる、キハ40の男鹿線での往復乗車において良い思い出になりました。

列車は先ほど下車した追分駅から奥羽本線と別れ、非電化の男鹿線へと入っていきます。左手に風力発電の柱の列が見えてくる頃には夕暮れ時にさしかかり、あたりはだんだんと薄暗くなっていきます。

1時間弱の乗車をして、終点の男鹿駅の一つ手前の羽立駅で下車しました。羽立駅で下車したのは、折り返してくる列車が駅に進入する様子を動画撮影するためです。

羽立駅に到着した1137D

駅に降りると、あたりはすでに暗くなってきています。

羽立駅の駅名表示板

折り返してくる列車がくるまでは18分ほどあるので駅を出てみますが、何もありません。

羽立駅前の風景

待ち時間の間にあたりは真っ暗に。時間になったのでホームに戻り、男鹿駅よりの端で待っていると、2灯のヘッドライトを照らしながら、先ほど乗車した1137Dが1140Dとして戻ってきました。

羽立駅に進入する1140D

最後尾のキハ48 1507に乗り込み、これから秋田駅までがいよいよ最後の1本となります。
列車は沿線が真っ暗になった鉄路を一駅ごとに停車・発車を繰り返し、そのたびに心地よいディーゼルエンジン音を響かせていきます。東北ではもうこのキハ40に乗れないんだなぁという思いから、走行音に耳を澄まし、そして車内の造形を見回して目に焼き付けます。

そして列車は終着の秋田駅にゆっくりと向かいます。その際、車内放送で、「この度のダイヤ改正により、このキハ40・48形の運行は最終となります。これまで長い間のご乗車有難うございました」というアナウンスが流れ、惜別の時間の訪れを実感しました。

秋田駅に到着した1140D
扉横付近のなまはげイラスト

秋田駅に到着すると、何人かの鉄道ファンが名残惜しそうに車両を見つめ、カメラを向けて写真を撮っています。駅員さんもまた、あの横断幕でそれらの人に応えています。

秋田駅でも横断幕でお出迎え

私も乗客がすべて降りた後、4両編成の各車両を眺めながら別れの時間を過ごします。

キハ48 537の車内
キハ40 2019と赤鬼

そしていよいよ “彼ら” に別れを告げて、今回の「キハ40を追う」旅は終了となりました。
思い出をしっかりと胸に刻み、今夜の宿である市内のホテルに向かったのです。


4日目の最終日は鉄道を巡る旅の予定はなく、ゆっくり温泉に浸かってから帰る計画です。

>>【キハ40を追う~道南・青森・秋田編(おまけ)】へ続く

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