【懐かしの鉄道写真シリーズVol.4】茨城交通 湊線~マルーン色の気動車群

鉄道

昭和53年、現在はひたちなか海浜鉄道に継承された元茨城交通の湊線を訪れ、車庫のある那珂湊駅で撮影した車両群を紹介します。

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茨城交通について

茨城交通は現在、主にバス事業を営む会社ですが、かつては水戸市周辺に水浜線、茨城線、湊線の3路線を有して鉄道事業を行っていました。

水浜線、茨城線はそれぞれ昭和41年、昭和46年に廃止となりましたが、湊線は平成20年にひたちなか海浜鉄道に移管され現在に至っています。

乗客用の車両は、一部の客車を除きすべてディーゼルカーで運用されていました。

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茨城交通湊線に乗車

茨城交通湊線に乗車するため、常磐線で起点の勝田駅に向かいました。
401系の近郊型普通列車ですが、この “赤電” も懐かしいですね。色合いも好きな車両でした。

401系 低窓車シールドビーム改造
401系 高窓車

勝田駅に到着すると隣接する茨城交通のホームへ。
そこにはキハ22形の221と223の2両編成が待機していました。

キハ22形221
キハ22形223

いずれも羽幌炭礦鉄道からの移籍車両で、塗色は羽幌炭鉱鉄道時代のマルーン色に白帯を踏襲しています。

この列車で車両車庫のある那珂湊駅に向かいます。

那珂湊駅での車両見学

それでは、昭和50年代にタイムスリップして当時の車両群を確認しましょう。

まず始めは元留萌鉄道のキハ1000形1001です。

キハ1000形1001

車両の塗色は羽幌色になっています。茨城交通としては余程気に入ったのでしょうか。

この車両の特徴は、前面窓下に配置された大きな前照灯です。これは、台車の向きに連動してライトも左右に動く仕組みで、北海道の雪模様の中を走行するうえで有用だったようです。

続いてはハフ46でしょうか。元国鉄のキハ41 300形と思われます。

ハフ46

前照灯もないことから自走装置も撤去され、付随車として運用されていたようです。

次は元国鉄キハ11形だったキハ111+113+112の3連。

キハ11形3連

いずれも国鉄真岡線からの移籍車両で、それぞれ元キハ11 19、キハ11 26、キハ11 25です。

キハ112(キハ11 25)

キハ111は映画「鉄道員(ぽっぽや)」の撮影に使われたのち廃車、113は佐久間レールパークを経てリニア・鉄道館で保存、112は国鉄一般色に塗色変更されて、さいたま市にあるJR東日本鉄道博物館に保存されています。

そして、ひときわ目を見張るのが、車庫内に留置されていたケハ601です。

ケハ601

日本初のステンレス製気動車で、その銀色の車体が輝きを放っています。

ケハの「ケ」は燃料の軽油に由来しているようで、その響きがなんともユニークですね。

となりにはキハ1000形が並ぶツーショットです。

キハ1000形とケハ601

それにしても、木造の車庫に「安全第一」の文字。昭和感満載の雰囲気がいいですよね。

工場内には、これまた留萌鉄道から移籍したキハ1103の姿が。

キハ1103

最後に、機関庫の中に控えるのはケキ102ケキ103の2両そろい踏みです。

ケキ102とケキ103

機関車も当時はやはりマルーン色だったのですね。

ケキ103

これで、ひととおり車庫内の車両の見学を終えました。


茨城交通の主力車両のほとんどを見ることができた1日でした。

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