【懐かしの鉄道写真シリーズ Vol.3】上州の私鉄を訪ねて(その2)~上毛電鉄~

鉄道

上州路の鉄道旅。上信電鉄に続いて向かったのは上毛電鉄です。途中、車両車庫のある大胡駅での撮影を中心に、昭和時代の上毛電鉄の車両群についてご案内します。

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上毛電鉄について

上毛電鉄(上毛電気鉄道)は、中央前橋から西桐生までの25.4kmで結ぶ上毛線を運営しています。

始発駅の中央前橋駅、西桐生駅ともに、JR駅とは少し離れていることから、乗り換えが少々不便ですが、赤城駅で東武特急のりょうもう号と接続しています。

主力車両は元京王3000系である700形が2両編成で運用されています。

近年、沿線の利用客減による運賃収入の減少により、苦しい経営状況が続いているようですが、電車運転体験や車庫見学などのイベント企画により鉄道収入増を図っています。

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車庫のある大胡駅へ

1979年(昭和54年)の1月28日、上信電鉄の乗車を終えてから、高崎から高崎線で前橋まで移動。国鉄前橋駅から上毛電鉄の始発駅である中央前橋駅までは徒歩で10分程度です。

前橋中央から西桐生行の列車に乗車した車両は旧西武鉄道のオールドタイマーです。
ベージュと赤の塗色により、西武からの車両であることがわかります。

デハ230+クハ30の2両

型式はクハ30形とデハ230形の2両です。西武時代はそれぞれクハ1411形、クモハ351形だった車両で、8本16両が編入されています。

途中、車両車庫のある大胡駅で下車。

側線にはデハ233(旧西武クモハ360)を先頭に、西武からの移籍車両が留置されていました。

デハ233を先頭にした西武からの移籍車両

大胡駅で車庫見学

大胡駅には駅西側に電車庫があり、現在でも春秋に当地でイベントが開催されています。
駅員さんに断りを入れて車庫を見学。構内にはカラシ色をした旧型車両が点在していました。

まず最初はデハ801です。片側が貫通路、もう一方は非貫通となつているのは面白いですね。
このデハ800形は旧国鉄モハ11を購入し鋼体化した車両のようです。

デハ801(貫通路側)
デハ801(非貫通路側)

当時まで現役車両でしたが、訪問した2年後の1981年に廃車となっています。

続いてはデハ103です。この車両は6両製造されたデハ100形のうちの1両で、上毛線開業にあわせて1928年に製造されただけに、なかなかの歴史を感じさせる車両です。

留置されていたデハ103

デハ103は1980年に廃車となっていますが、デハ101は今でもイベント車両として臨時走行が行われています。

すると、構内を走行するかなり古い車両に遭遇しました。デハ80形のデハ81です。
当日出会った車両の中では最古参でしょう。前面5枚窓が特徴ですね。

最古参の「荷電」デハ81

「貨物」のヘッドマークを掲げており、荷電として余生を過ごしているのでしょう。
この車両も1980年に廃車となっています。

最後に車庫内で見かけたのはデハ181です。
デハ181は、デハ160型の1形式ですが、西武の201形と同一の車体で新造された車両です。

車庫内に佇むデハ181

こちらも1980年に廃車となっています。

これにて大胡駅での車両見学を終了。カラシ色をした旧型車両に加えて、西武からの譲渡車両も多く、訪問しがいのある上毛電鉄での旅路となりました。


この日は、1日で上信電鉄、上毛電鉄を乗り継ぎ、上州での有意義な鉄道旅となりました。

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