【キハ40を追う~道南・青森・秋田編(おまけ)】旅の締めに、東北の名湯「乳頭温泉」の代表格『鶴の湯』に立ち寄る

旅行

4日目の最終日は鉄道旅の予定はなく、ゆったりと温泉に入って帰る予定です。
向かったのは、東北地方では酸ヶ湯温泉と並んで有名な温泉の一つである乳頭温泉です。

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乳頭温泉について

「乳頭温泉」は、秋田県仙北市・乳頭山の麓に位置し、7つの宿で構成される乳頭温泉郷のことを指します。黒湯温泉、蟹場温泉、大釜温泉などが点在していますが、中でも「鶴の湯温泉」は最も歴史が古い温泉宿で、バス通りからさらに専用の山道を分け入った場所にあるので秘境感も味わえます。今回もせっかくなので、鶴の湯に行くことにしました。

なお、これら7軒の温泉宿を巡る「湯めぐり帖」が用意されていて、湯めぐり号のバスの乗車付きで、有効期間1年間という長い間にいつでも入ることができます(各温泉1回)。

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田沢湖駅から「鶴の湯」を目指す

まず、7時16発のこまち10号で田沢湖駅まで行きます。こまち号は全車指定なのですが、盛岡~秋田間のみ乗車する場合は指定券を買わなくても乗車できます。こまち10号では田沢湖までの1時間弱の乗車で、「大人の休日倶楽部パス」の指定券枠も余っていましたが、わざわざ指定席を取る必要もなかたので、自由席の空いた席に座ります。

車内でコンビニで買ったパンと缶コーヒーの朝食をとっていると…缶コーヒーをよく見ると「東北限定」バージョンとなっていました。些細なことでも、旅感が出ますね。

BOSSの「東北限定」缶

列車は大曲に到着。秋田新幹線は大曲駅で前後反転する関係上、秋田駅発車時には、席は進行方向に向かい逆向きに設定されていて、大曲から前向きとなります。秋田から1時間弱で田沢湖駅に。

田沢湖駅前からは乳頭温泉行の路線バスで「アルパこまくさ」まで行き、そこからは温泉の送迎バスで目的の鶴の湯まで運んでくれます(田沢湖駅に着いたら鶴の湯温泉に電話して、何時のバスに乗るのか伝えれば迎えに来てくれます)。

バスの乗客はごくわずかで、田沢湖駅から乗車したのは確か4~5名だったと思いますが、途中の停留所で降りる人がいて、「アルパこまくさ」で降りたのは私一人でした。「アルパこまくさ」とは、自然ふれあい温泉館、秋田駒ヶ岳情報センター、駒ヶ岳火山防災ステーションの3つの施設からなる田沢湖高原の中核施設です。

あらかじめ田沢湖駅で鶴の湯温泉に電話して、お迎えのお願いをしておいたので、アルパこまくさの館内で展示物などを見ながら過ごしていましたが、一向に迎えのバスが来る様子がありません。約束の時間を15分ほど経過したので、温泉に電話したところ、帰りの客を乗せて向かっているとのこと。

しばらくして、満員の帰り客を乗せたマイクロバスが到着し、運転手さんが帰り客に挨拶をしながら見送っています。ひととおり客が全員下車すると、やっと乗せてもらえましたが、これからこのバスで向かうのは私一人だけです。

運転手さんと話をしながら乗っていると、バスは温泉へ至る細い山道に分け入り、悪路で車体を揺らしながらゆっくりと進んでいきます。やがて目的地手前の鶴の湯別館に着くと、湯めぐり客らしき女性2名も乗り込み、じきに鶴の湯本陣に到着しました。

「鶴の湯・本陣」に到着

入口の構えは歴史を感じさせる風格があり、雪を纏った情景はさらに重厚感を増しています。

鶴の湯温泉の入口

入口入ってすぐ左手の茅葺き屋根の建物が「本陣」です。案内板によれば、本陣については「この建物は藩主が湯治で訪れた際、家来が宿泊したところと伝えられていますが、藩主の宿舎になぞらえて本陣と称しています」と解説されています(藩主とは二代目秋田藩主・佐竹義隆公のこと)。

「鶴の湯温泉本陣」の案内板
「鶴の湯慕情」の看板

敷地に入ると両側には宿泊棟が並び、日帰り入浴の受付はその先左手の事務所棟にありました。

右手の事務所棟で受付を済ます

入湯料(600円)を払いタオルも購入(220円)して、さっそく温泉エリアに向かいます。
敷地内には、泉質の異なる4種類の源泉(白湯、黒湯、中の湯、滝の湯)があり、訪れた日は黒湯は男性専用、白湯は女性専用となっていました。
温泉棟へと続く小橋を渡ると、目の前にはメインの混浴露天風呂が広がっていました。

敷地内にせせらぐ「湯の沢」
温泉エリアへの入口

混浴露天風呂は一応柵では囲まれているものの、中が見える状態なので、女性一人ではさすがに入りづらいでしょうね。脱衣所に入ると、中に小さな内風呂(中の湯)もありますが、スルーして露天風呂に向かいます。すでに15人ほどが入っていて、中にはカップルが2組ほどいました。広さもさほど広くないので、やはり女性一人ではなかなか厳しい感じですね。女性用には別に専用の露天風呂もあるようです。

お湯は白濁しているので混浴でも気になりませんが、湯温は低めな感じです。しばらくの間、野趣あふれる露天風呂の湯にゆっくりとつかり旅の疲れを癒します。

露天風呂からあがり、隣の男性用の黒湯に入ろうかと思いましたが、中をのぞくと結構混んでいたのでやめました。少し経ってもう一度、露天風呂に入ろうと思っていたところ、ぽつぽつと小雨が降り始めたので、こちらもやめることに。

結局、もう一度つかるのはあきらめて休憩場所になっている二号館の玄関で湯上りジュースを飲むことにしました。しばらくぼーっとして帰りのバスの時間までを過ごします。

「鶴の湯」ともお別れ

ほんんどの方はマイカーで来られているようで、送迎バスに乗るのは数名程度。帰りも「アルパこまくさ」まで送ってもらい、そこから路線バスで田沢湖駅まで戻ります。途中、田沢湖畔にも寄るのですが、あいにくの雨模様のため観光客はいません。

12時43分田沢湖駅に着き、これで今回の3泊4日の旅程は終了となります。

「こまち号」で帰京

天気が良ければ、この先盛岡や仙台に下車して何かするところ、雨も強くなってきていて疲れもあったので、そのまま帰ることに。
田沢湖駅では昼飯用に売店で駅弁を買って、13時11分発東京行の「こまち11号」に乗ります。

比内地鶏の「鶏めし」弁当

買った駅弁は、大館名物の「鶏めし」です。かねてから、大館の鶏めし弁当を食べてみたかったので、ここで買えたのはラッキーでした。もちろん、弁当のお供にビールもです。

「鶏めし」弁当の中身

比内地鶏の鶏めし弁当を食べながら、帰路の人となりました。

【キハ40を追う~道南・青森・秋田編】(完)

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