【槍ヶ岳~その3(終)】岩壁の穂先をよじ登り、ついに憧れの槍の頂に!

登山

槍ヶ岳山荘に到着後、山頂へ向けての準備を始めます。
いよいよ念願が叶う瞬間が訪れようとしています。意気揚々とスタート!!

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登山コースの紹介

槍ヶ岳の頂を目指す

山頂へのアタックにあたり、川口ガイドから説明を受けたのち、軽装備にしたうえでヘルメットを装着して、いよいよ登り始めます。

槍ヶ岳山荘前で登頂の準備
いよいよ穂先へ

見上げると岩の塊そのものですが、登山用にルートされた岩の道を一歩一歩慎重に登りすすめていきます。穂先へは登りと下りのルートは分かれていて、登りは左側のルートを進みます。

急峻な岩場

しばらく登ると、槍ヶ岳山荘が小さくなっていき、それなりの高度感はありますが、特段の恐怖感はありません。これまで、ある程度岩場も経験してきたこともあり、落ち着いて登ることができます。

眼下に槍ヶ岳山荘が小さく映る

岩場の道を左に切り返すと、目の前にあの「小槍」が迫っています。

岩柱の小槍

そこで、またあの歌を思い出しました。そう、「アルプス一万尺、小槍の上で、アルペン踊りをさぁ踊りましょ」の一節です。しかし、小槍は岩の柱で、クライマーでないと、とてもでないですが登れないうえに、小槍の上部は狭く、踊りを踊るなどという芸当は無理ですね。

だんだんと高度を上げる

さらに穂先を登り進めると、鎖につかまったり鉄杭などを足場によじ登る箇所が多くなりますが、アスレチック気分で楽しさが増してきます。

鎖とハシゴの連続

途中で登りと下りの道が交わる共用場所がありますので、混雑時にはお互い声を出し譲り合うことが必要です。今回はツアーなので、その点はガイドさんがしっかりフォローされているので安心。

いよいよ上部にさしかかると、山頂直下のハシゴの登場。最後に長いハシゴを2つクリアーすれば、そこが山頂です。ハシゴはほぼ垂直ですが、一歩一歩確実に登っていけば問題はありません。

ただし、ハシゴを使う場合の手の位置は、外側の枠ではなく、横棒を持つようにしてください。これに関してはガイドからも説明を受けていますが、もし足を踏み外した場合、外側の枠を持っていたら、そのまま滑り落ちる可能性が高くなりますが、横棒を持っていれば、ぶら下がって転落を防ぐことができるからです。私は以降、どんな場所でもこの鉄則は必ず守っています。

三点支持(三点確保)にしろ、ハシゴのつかみ方にしろ、基本をないがしろにすると、事故の原因につながりますからね。皆さんも「油断大敵」を肝に銘じて安全な登山を心がけましょう。
いつまでも、楽しい登山を続けるために…

登頂を果たし、眺望を楽しむ

最後の長いハシゴを無事に登りきると、ガイドとがっちり握手。
ついに、憧れていた槍ヶ岳の山頂にたどり着き、「やったー」と叫びたくなります。
やはり、槍ヶ岳への最初の登頂は、かなりの達成感と充実感がありますね。

山頂での記念撮影

山頂からの眺望といえば、南側はガスっていたものの、それ以外の視界はおおむね良好で、十分にパノラマを楽しむことができました。
朝方曇っていただけに、晴れ間が広がったことは山の神に感謝しかありません。

黒部源流域方面を望む

それぞれ交代で、槍ヶ岳の看板を手に持って記念撮影をしたり、参加者全員でも記念の一枚を撮ってもらいました。山頂部は結構狭いので、混雑時はすぐ降りる必要がありますが、この時は他に登ってくる人もいなかったおかけで、20分程度ゆっくりとすることができてラッキーでした。

山頂での満足感に浸ったひと時を過ごしたら、下りに取りかかります。

長いハシゴの下り

岩場の下りはより慎重にいくことが必要です。ハシゴを一歩一歩踏み外さずに降り、岩場は足場をしっかりと確認しながら、最後まで気を抜かずに降りていきましょう。

穂先を降りきって肩までたどり着くと、再びガイドと握手して「ミッション完了」です。
全員無事に降りたところで、モンベルツアーお決まりの記念撮影。

穂先をバックに記念撮影

槍ヶ岳山荘で宿泊し、翌日下山

槍ヶ岳山荘で、ビール&カレーの昼食でリラックスタイム。あとは山荘でのんびり過ごすことに。
各々写真を撮ったり、周辺を散策したり、部屋で参加者と登山談議に花を咲かせたりと…。

夕暮れ時の雲海

夕食もおいしくいただきました。

槍ヶ岳山荘の夕食

朝起きると、槍の穂先と朝日とのコントラストが美しい。

朝日と槍の穂先

さて、最終日の3日目は上高地まで一気に下ります。

帰りも槍沢ロッヂで休憩、その後横尾で昼食をとり、徳沢で “お決まり” のソフトクリームを食べながら、予定通りの時間に上高地バスセンターに戻ってきました。

今回の槍ヶ岳ツアーでは、参加者にけが人などは出ず、私自身も体はそれほど疲れることなく、とても楽しい3日間を過ごすことができました。これは、歩くペースに配慮してくれたり、楽しいムード作りをしてくれたガイドのお二方のおかげだと思います。

参加者の皆さんは、それぞれの想いを胸に帰路につきます。
私にとっても、登山を始めてから一つの目標であり、憧れであった槍ヶ岳への登頂を果たすことができた、思い出深い山旅となりました。

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登山ルートと所要時間

所要時間
【1日目】上高地バスセンター・・河童橋・・明神・・徳沢・・横尾・・槍沢ロッヂ(約4時間45分)
【2日目】槍沢ロッヂ・・ババ平・・大曲り・・播隆窟・・槍ヶ岳山荘(約4時間30分)
 ※槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳山頂の往復は約1時間
【3日目】槍ヶ岳山荘・・ババ平・・槍沢ロッヂ・・横尾・・徳沢・・明神・・河童橋・・上高地バスセンター(約7時間20分)
※上記時間には休憩時間は含まれていません。

※槍沢ロッヂから槍ヶ岳山荘まで

※登山ルートの地図は、山と渓谷社の承諾を得て使用しています。
 ☞ヤマケイオンラインのサイトへ

【槍ヶ岳~その1から3】(完)

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