前年に参加したモンベルの奥穂高岳ツアーに続いて、今回は念願の槍ヶ岳ツアーに参加することになりました。
幸い8月上旬の日程に空きがあったので早速申し込み、期待に胸を膨らませてツアーに出発です。
【my山行日:2017年8月2日~4日(2泊3日)】ツアー参加
槍ヶ岳について
槍ヶ岳は標高3,180mの日本で5番目に高い日本百名山です。その尖った山頂部の形状から日本の山の中でも際立った特徴を持った山のため、登山に興味のない人で、日本第2位の標高を誇る北岳のことは知らなくても、槍ヶ岳の名前を聞いたことがない人はいないでしょう。
そして、かの深田久弥氏も『一生に一度は富士山に登りたいというのが庶民の願いであるように、いやしくも登山に興味を持ち始めた人で、まず槍ヶ岳の頂上に立ってみたいと願わない者はないだろう』と述べているとおり、登山を始めた人にとって、一度は登ってみたいと思う憧れの山の筆頭ではないでしょうか。
槍ヶ岳の山頂を目指すルートとして、一番ポピュラーな槍沢コースのほか、東鎌尾根、西鎌尾根や飛騨沢ルートなどに加え、バリエーションルートの北鎌尾根など複数のアプローチが可能です。
また、表銀座コースや裏銀座コースの終着点にもなっていて、それぞれの出発点である燕岳や烏帽子岳から遠くに尖った槍の穂先を望むことができ、縦走路を歩くにつれ、槍ヶ岳がだんだんと近づいてくる様には醍醐味を感じます。
はじめて槍ヶ岳に行かれる場合、やはり上高地を出発して槍沢沿いを往復するコースが良いと思いますし、今回参加したツアーもこの槍沢コースです。
山頂周辺には、槍ヶ岳山荘のほか、ヒュッテ大槍、殺生ヒュッテなどの山小屋があり、毎年多くの登山客を受け入れています。
登山コースの紹介
今回のツアーは、上高地をスタートし、明神、徳沢、横尾へ、さらに槍沢沿いに進んだ槍沢ロッヂで1泊、翌日は槍沢を登り切って槍ヶ岳への登頂を果たし、直下の槍ヶ岳山荘でもう1泊、最終日は同じ道を上高地まで一気に下る、2泊3日のコースです。
ツアーに参加して上高地に集合
今回参加したのは、モンベルが主催する「憧れの槍ヶ岳登山3days」というコースで、8月上旬設定の2泊3日のツアーです。
車で上高地に向かうことにしましたが、集合が上高地ビジターセンターに朝8時30分ということもあり、前日に松本市内のビジネスホテルに泊まることに。翌日の6時にホテルを出発、さわんど駐車場に車を停めてからシャトルバスに乗り継いで、7時40分に上高地に到着。
早速、河童橋に向かいますが、1年ぶりの上高地に心も弾みます。
河童橋に着くと、何度見ても飽きない上高地の風景が広がっています。
今日はとても天気が良く、穂高連峰の山々も美しいその姿を見せてくれています。
上高地ビジターセンターで参加者と合流、今回の参加者は私も含めて男性7名、女性1名の計8名でした。ガイドは川口晃さんという「信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ」に所属されているガイドさんで、とても優しそうな方でした。そしてなんと、たまたま予定が空いたので参加されたということで、前年の奥穂高岳ツアーでガイドをされた植松晃岳さんも同行されていました。1年ぶりの再会でまたご一緒できるとは感激です。
簡単な自己紹介と準備体操を済ませたら、槍ヶ岳へ向けてスタートとなります。
参加者全員、槍ヶ岳登山は初めてですので、ウキウキした気持ちで憧れの山を目指します。
ただ、参会者の中に登山自体の経験がほとんどないという関西から来られた方がいましたが、果たして大丈夫なのでしょうかね!?
槍沢ロッヂまで歩き進める
上高地ビジターセンターから、川口ガイドを先頭に、みな意気揚々と出発!!
歩き出すと早速、植松さんからクイズが出題されます。
「河童橋にある『五千尺ホテル』の名前の由来はご存じですか」と。
実は私は知っていたのですが、知らない方もいたので解説が入ります。
それにはまず、ヒントとして、あの有名な「アルプス一万尺、小槍の上で~」の歌ですね。
北アルプスの山並みはおよそ3,000m、つまり一万尺はだいたい3,000mなので、その半分の五千尺は約1,500mとなります。そう、上高地は標高1,500mに位置しているから、というのが答えです。こういう豆知識も知っていたらいいですね。
そうこうしているうちに、明神に到着。ひと休憩して先に進みます。
今回も、道すがら高山植物についていろいろと教えてくださいますが、その度に足を止めることにより、それが休憩にもなるため、疲れを感じることなく楽しみながら歩くことができます。
今日は槍沢ロッヂまでなので、先を急ぐ必要もないですしね。
キャンプ場の広い場所が見えてくると、徳沢です。
ここで各自持ってきたお昼ご飯を食べてから再びスタート。
その後のんびりと70分ほどかけて歩いて、涸沢方面との分岐がある横尾に到着しました。
前の年に行った奥穂高岳ツアーでは涸沢方面に進みましたが、今回は槍沢沿いの道を進みます。
ここからは槍沢沿いに高度を上げていくことになりますが、今日の目的地の槍沢ロッヂまではわずかに標高を上げる程度で、1時間半も歩けばロッヂに着く予定です。
途中に「槍見河原」という場所があり、確かに河原から槍の穂先がわずかに顔を出しています。
わずかとはいえ、初めて槍ヶ岳の穂先を目にした一行はテンションが上がり気味に。
河原から少し高度を上げ、階段状の登り坂を上がりきると本日の目的地である槍沢ロッヂに到着です。
14時30頃に到着したので、ロッヂでゆっくりと過ごすことに。
植松さんは当然、ロッヂ前のテーブルで早速一杯やっています。
夕食もみんなでおいしくいただき、明日の本格的な登りに備え早めに就寝となりました。
次回は、槍沢ロッヂから槍ヶ岳山荘までです。
>>【槍ヶ岳~その2】に続く