【丹沢山~棚沢ノ頭】丹沢山地の主脈路を奥深くまで歩き進める往復11時間の日帰り旅

登山

丹沢の魅力を十分に味わうのなら、丹沢主脈路の途中で1泊して縦走するのがおすすめですが、今回は日帰りで丹沢の奥深さを実感する山旅をご案内します。

【my山行日:2017年5月5日】<単独> 

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丹沢山について

丹沢山は、丹沢山地の主脈路に位置する標高1,567mの山です。丹沢といえば塔ノ岳が一番の人気度を誇りますが、大倉尾根からでも表尾根からでも塔ノ岳を目的地として、登頂後は下山する登山者がほとんどです。塔ノ岳から先の主脈路はぐっと登山客も少なくなくなり、丹沢山までも静かな山歩きを味わうことができます。

また、丹沢山の山頂には山小屋として「みやま山荘」が立っているので、ここで1泊して丹沢山地の縦走旅を楽しむこともできます。

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まずは大倉尾根で塔ノ岳へ

ゴールデンウィークの中のこどもの日、早朝5時30分にマイカーで大倉に到着すると、すでにコインパーキングは満車、すぐ上の民宿が営む駐車場に何とか停めることができました。

準備運動を済ませたのち、今日は丹沢山そしてその先行けるところまで行くという目標なので、気合を入れて出発。

山の朝の独特な空気に包まれながら気持ちよく歩いていると、頭上に木をつつく音が聞こえていたので、上を見上げて注意深く見てみるとキツツキ(ゴジュウカラ?)がいます。実際肉眼で確認したのは初めてでしたのでラッキーでした。

頭上にキツツキを発見

途中、要所要所で休憩しながら登り進めると、今日は天気が良いので、視界が開けた場所からはきれいな富士山を見ることができました。

大倉尾根から見えた富士山
大倉尾根から見下ろす

それほどの疲れも感じることなく3時間ちょっとで順調に塔ノ岳の山頂に到着。今日はこの先もかなり進む予定なので、気持ちが勝っていたからでしょうか。

塔ノ岳山頂に到着

頂上から見る富士山はいつ見てもきれいですね。

丹沢の山々と富士山

この日は快晴のため、遠く南アルプスの山まではっきりと見えました。

南アルプスがはっきりと

丹沢山に向けた縦走

休憩後に丹沢山へ向けて出発

塔ノ岳山頂での景色を堪能し、しばし休憩をしたら、いよいよ丹沢山に向けて出発です。

山頂からはしばらく下りが続きますが、やがて平坦な山道となり、気持ちもリラックスしてきます。多少のアップダウンはあるものの、人通りの少なくなった穏やかな山道を、静かな雰囲気の中歩くことができるのが良いですね。

そして、塔ノ岳からおよそ1時間で丹沢山の山頂に到着しました。

丹沢山の山頂標識
山頂にある石版
山頂に立つみやま山荘前で休憩

縦走路をさらに先に進む

ここからは日帰り旅において、時間の許す限り行けるところまで行ってから引き返す計画です。

山頂を出発して下りに差し掛かる手前で印象的な光景が目に飛び込んできました。1本の立木の先に縦走路と富士山が重なる景色です。その開放的な光景は、NHKの番組「美しき日本の山々」の丹沢山編で映し出されたもので、とても印象的な光景でした。この時は富士山の頭に雲がかかってしまいましたが、実際見られて感動的です。

1本の立木と背後の富士山

ここからは階段状の坂道を一気に下ることになります。

ここから一気に下る

鞍部までかなり下ることになりますが、下っているとこの先続く稜線がはっきりとわかります。

この先の縦走路

また、鞍部近くまで来ると、そこからの登り返しはかなりきつそうに見えますが、笹原に覆われた山肌の美しさに心が躍ってきて、元気が出てくる瞬間でもあります。

笹原の中を進む登山路

棚沢ノ頭で引き返す

鞍部まできたら不動ノ峰までの登り返しです。ここまでで疲れも出始めているため、この登りにはかなり苦労します。途中に休憩所もありますので、一服してから先を進みましょう。

そして丹沢山から約1時間で不動ノ峰に着きました。この不動ノ峰は、丹沢山地では塔ノ岳に次いで二番目に標高が高いところ(標高1,614m)で、丹沢山よりも50m弱高い位置にあります。

不動ノ峰に到着

このあたりから振り返ると、塔ノ岳から丹沢山を経て不動ノ峰に至る稜線を確認することができて、ここまで長い距離を歩いてきたことが良くわかります。

不動ノ峰から振り返る稜線道

もうちょっとだけ先に進もうと思い、さらに7~8分ほど歩くと、棚沢ノ頭というポイントに来ました。ここに立つと、この先の鬼ヶ岩というピークの先にある蛭ヶ岳の山頂がだいぶ近くなったことがわかります。

鬼ヶ岩とその先の蛭ヶ岳

ただ、鬼ヶ岩へは一旦かなり下り、さらに登り返す道が見て取れたことから、帰りの時間や体力を考慮してここで引き返すことにしました。
でも、日帰り旅でこのポイントまで来られたことにすごく満足です。

塔ノ岳に戻り下山へ

それでは、ここまで来た同じ道を引き返して大倉まで戻ることにしましょう。だいぶ疲れもたまってきていたので、不動ノ峰から下って登り返す際はかなり疲れていました。
やっとのことで登り返して丹沢山まで戻ったらホッと一息。

丹沢山まで戻る

気合を入れ直して塔ノ岳に向かいます。

塔ノ岳に向けて出発

塔ノ岳の手前の坂を登りきると、今日の登りは終わりです。

もうすぐ塔ノ岳

塔ノ岳山頂からの景色を見納めてから、あとはゆっくりと大倉尾根を下ります。
途中、花立山荘でかき氷を食べてリフレッシュ。

大倉尾根を下る

その先を下り進めて16時30分に下山完了、全行程11時間を要した日帰り山旅を終えました。
※全行程の距離は約22km、累計登り標高差は2,428m(同一路往復のため累計下り標高差も同じ)

今日一日で、丹沢山を越えて蛭ヶ岳手前の棚沢ノ頭まで行けたことに満足感を覚えた山旅でした。健脚の方にはおすすめのコースですので、ぜひお試しください。

登山ルートと所要時間

登山ルート:塔ノ岳・・・丹沢山・・・不動の峰・・・棚沢ノ頭(約1時間30分)
      棚沢ノ頭・・・不動ノ峰・・・丹沢山・・・塔ノ岳(約1時間20分)
※大倉~棚沢頭までは6時間30分、棚沢ノ頭~大倉までは約5時間、往復の全行程は約11時間30分の行程です。
※上記時間には休憩時間は含まれていません。

塔ノ岳~棚沢ノ頭までのルート

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