硫黄岳山荘に泊った翌日、前日の悪天から一変して空は晴れ渡り、絶好の縦走日和となりました。
それでは、硫黄岳山荘を出発して岩場の縦走路を進む様子をお伝えします。
稜線上から撮影した写真を数多く掲載しましたので、楽しんでいただければ幸いです。
縦走コースの紹介(その2)
岩場に取り付き横岳を目指す
硫黄岳山荘前で準備体操を行い、岩場での基本行動について説明を受けた後、いよいよ縦走路に向けてスタート。
山荘からしばらくは緩やかな登りが続きますが、高度を上げるにつれ、周りの景色が広がっていくのがわかります。西側の眼下を見下ろすと、赤岳鉱泉が小さく見えます。
さらに左手奥には富士山も姿を見せています。
ザレた坂を登り進んで行くと、いよいよ南八ヶ岳主稜線の核心部ともいえる岩場に突入していきます。これから向かう稜線が一望できると、ワクワク感があふれ出てきます。
目の前に大きな岩の塊があり、そこを登りきると横岳です。
横岳とは稜線上に7つあるピークの総称で、その主峰が2829mの奥ノ院です。
足場が狭く、横になって進む場所もありますが、気を付けて行けば危険な場所はありません。
山頂手前は、鎖は特に使わなくても問題なく、短いハシゴを越え岩壁を登り切ると奥ノ院に到着します。
横岳山頂にて
横岳の山頂部は岩がゴツゴツしていますが、比較的スペースがあり十分休憩を取ることができます。
それに何といっても、晴れ渡った山頂からの景色は解放感に満ちてすばらしいものです。
後ろを振り返ると、硫黄岳から登ってきた稜線がはっきりと見えますし、前方にはこの先まだ続く岩場の稜線の先に、赤岳が迫ってきます。
まずは前半の難所を乗り越えてたどり着いたことも手伝い、感無量!!
山頂標識での記念撮影も忘れずに、しばし山頂でのひと時を楽しみましょう。
赤岳に向けて出発
休憩を済ませたら、再び岩場の連続です。
鎖、ハシゴを使いながら、どんどんと岩場を突き進みます。
途中に大きな岩の塊があり、慎重に乗り越えて行きます。とても、楽しいですよ♪
急な岩場を下る局面もありますので、足場を固め、鎖を使いながら一歩一歩進んでいきましょう。
そして最後に大きな一枚岩を降りていくことになりますが、下り初めの場所から眺める赤岳の雄姿は「最高」と言わざるを得ません。本当に惚れ惚れする景色です。
この一枚岩を東側へトラバースすれば、険しい岩場も終わりとなります。
しばらくすれば、地蔵尾根との分岐となる地蔵の頭に到着します。
ここまで来たら、硫黄岳からの岩場の稜線を歩き切った充実感が沸いてきますよ。
そして、眼前には最終目標の赤岳が聳え立っています。
「南八ヶ岳縦走~その3(最終回)」へ続く