中央線沿線山々を経験したら、八ヶ岳エリアに足を踏み入れてみましょう。
登山を初心者から始めて、“本格的な登山” として最初に思い浮かぶ山は八ヶ岳ではないでしょうか。
今回は、八ヶ岳エリアへの第一歩として推奨する北横岳についてご案内します。
【my山行日:2014年8月24日】単独
北横岳について
ご存じの通り、八ヶ岳というのは一つの山の名称ではなく、北は蓼科山から南の網笠山まで南北約60kmのエリアに連なる山々の総称です。
南北の八ヶ岳は対照的で、赤岳を最高峰とする岩稜帯の南八ヶ岳に対して、苔むす深い森の中で静かな山歩きが楽しめるのが北八ヶ岳の特徴です。
そんな北八ヶ岳の一角にあって、初心者レベルでも行ける北横岳が今回紹介する山です。
その理由としては、ロープウェイを使うことによってかなりの標高を稼げるからです。
ロープウェイの山頂駅から1時間半もかからない程度で2,000mを越える山頂に立てるわけですから、ぜひとも八ヶ岳エリアの最初の候補地にしてみてください。
登山コースの紹介
北横岳ヒュッテを目指す
まずはロープウェイに乗って山頂駅へ。およそ7分間の乗車で一気に標高2,200mの高さにまで至ります。山麓駅からは500m近く高度を稼いだことになります。
頂上までの標高差は残り300mにも満たないので、これほど楽なことはありません。
山頂駅を降りると、目の前に溶岩台地の「坪庭」が広がっています。
しばらくはこの坪庭の整備された遊歩道を歩いて登山道をめざします。
途中で分岐点があり、これを右に曲がると坪庭の周回コースになっていますが、ここは左方向に向かいます。
分岐点を曲がりしばらく進むと本格的な登山道となります。
森の中を歩き進め尾根道に出てからは左手に向きを取り、さらに登り進めると北横岳ヒュッテに着きます。山頂までの最後の急坂を登る前にヒュッテで一服していきましょう。
北横岳の山頂へ(南峰と北峰)
北横岳ヒュッテを出ると再び深い森の中となり、山道の斜度もきつくなります。距離は大したことはありませんが、最後の踏ん張りどころなので、山頂からの眺望を期待して登り進めてください。
樹林帯を抜けて登り詰めると北横岳の南峰(2,471.6m)に到着します。
南峰からも展望が開けていて、晴れていれば360度の大パノラマを楽しむことができるでしょう。
ここ北横岳には南峰・北峰の2つのピークがあり、標高の最高点は北峰(2,480m)になっています。
南峰から北峰までは歩いてすぐの距離ですので、両方の峰に寄ってください。
ロープウェイを利用したとはいえ、急な坂を登りきってたどり着いた頂上からの景色を見れば満足感を得られるでしょうし、とても気持ちの良いものです。
私が行ったときは曇り空のため山頂からの眺望は拝めず、視界は真っ白だったので残念です。
あきらめきれず、頂上から一旦北横岳ヒュッテまで戻り、しばらく時間をおいてから再度山頂に行きましたが、その日は結局ダメでした (;_;) 。
ぜひ天気の良い日に景色を楽しんでください!!
坪庭の散策
下山は同じ道をたどって坪庭まで戻りましょう。
北横岳ヒュッテから往復10分ほどで行ける七ツ池があるので、寄ってみてはいかがですか。
下山路を下り坪庭の分岐点まで戻ったら、そのまま直進して周回路を通っていきます。
正面に縞枯山を望む遊歩道を進むと、辺りの山腹には針葉樹が立ち枯れた「縞枯れ現象」が見られ、独特な景観を呈しています。
坪庭は、北横岳の噴火による噴石が固まってできた溶岩台地です。
ロープウェイを利用して坪庭だけ見学に来る観光客も多い場所で、散策路には3ヶ所の休憩所も設けられていますので、適宜休憩しながら山頂駅に戻りましょう。
登山ルートと所要時間
アクセス:(マイカー)中央道諏訪からロープウェイ山麓駅駐車場まで26km
(バス)中央線茅野駅からロープウェイ山麓駅バス停まで約50分
所要時間: ロープウェイ山頂駅・・・北横岳ヒュッテ・・・南峰・北峰(約1時間25分)
南峰・北峰・・・北横岳ヒュッテ・・・坪庭遊歩道・・・山頂駅(約1時間5分)
※上記時間には休憩時間は含まれていません。
※登山ルートの地図は、山と渓谷社の承諾を得て使用しています。
☞ヤマケイオンラインのサイトへ