富良野で昼食をとった後、根室本線をさらに下り、代行バスで新得へ。新得からは特急おおぞら号で一気に釧路に向かいます。
富良野線の一部に往復乗車
滝川から2475Dで11時前に富良野に到着してから、東鹿越に向かう次の列車まで3時間半も時間があったので、昼食を食べても時間が余るなぁと思案していたところ、富良野線で途中駅まで往復して戻ってこられる列車があることが分かり、せっかくだからと乗車することに。
どうせなら美瑛まで行きたかったのですが、それだと時間までに帰って来られる戻りの列車に乗れないため、上富良野まで行くことに決定。
富良野線はキハ150形0番台で運用されていますが、今年3月のダイヤ改正で富良野線からの引退が決まっているので、この往復乗車もいいタイミングでした。
キハ150形の後をうけて就任するのは、やはり新鋭のH100形です。
11時42分発旭川行の730Dが入線してきました。キハ150-2号車です。
富良野線のキハ150形のパープルラインは富良野らしい配色ですね。
ちなみに、滝川から富良野まで乗ってきたキハ40 1758が構内の引き上げ線に停まっていました。
エンジン出力の高いキハ150形は、軽快に加速しながら速度を上げていきます。夏場には車窓に一面のラベンダー畑が広がっているんでしょうが、冬場は広い雪原が映るばかりです。
この730Dは各駅停車ですが、途中の西中駅だけ通過して上富良野に着きました。
折り返し乗車する下り列車までは30分弱ありますので、一旦改札を抜けて駅前へ。
案内看板を見ると、美瑛も近いことがわかります。
以前、夏休みにレンタカーを借りて家族で富良野・美瑛を巡りましたが、美しい風景の数々が記憶に残っています。
そうこうしていると時間になり、ホームに戻ると、下り729Dが入ってきます。
同じキハ150形の4号車です。乗客は数名程度でしょうか。
729Dは普通列車ながら、中富良野駅のみに停車して、富良野駅に向けて快走します。
あっという間の乗車で富良野駅に戻ってきました。
富良野でランチ
根室線下り列車まで、まだ1時間半以上あるのでランチタイムとします。
富良野といえばオムカレーが有名ですが、昨晩スープカレーを食べたところですので、何か違うものにしたいと思い向かったのは「ぶらっすりー海風堂」です。
駅から10分ほどの歩きでお店に到着。
中に入ると、平日の昼時ですが、先客は女性客の1名のみでした。
この店は洋食屋さんで、メニューを見るとおいしそうな洋食メニューが並んでいましたが、ここは一番人気のハンバーグ定食を注文。卵トッピングで。
定食はスープ、サラダ付きで、本格的な洋食屋さんらしくスープもおいしく、静かな店内でゆったりとハンバーグをいただきました。
「ぶらっすりー海風堂」
■住所:北海道富良野市朝日町3-11
■電話:0167-22-5540
■営業時間:
ランチ 11:30~14:30
ディナー(平日)18:00~21:30
(日・祝)18:00~21:00
■定休日:だいたい木曜日
富良野から東鹿越へ
駅に戻ると、まず待合室へ。待合室の一角に、いわゆる駅そば屋さんがあり、湯気が立ち上がっている光景を見ていると、いま食事してきたばかりなのに、食欲がそそられます。
少し早めに改札を入りホームに行って構内を見渡すと、引き上げ線にいる1758号車のほかにはキハ40の姿が見えないので、次に乗る2477Dはまたこの車両だと思っていたところ、案の定、ホームに入線してきたのはやはり1758号車でした。今日は1758号車との付き合いが長いですね。
2477Dは定刻に富良野駅を発車して終着の東鹿越に向かいます。車内の乗客は10名程度。うち数名は通学の学生さんらしく、途中の駅で一人、また一人と下車していきました。
列車は空知川沿いの山間部を走行し、45分間の乗車で東鹿越に到着しました。
代行バスで車窓風景を楽しむ
この先、新得までの区間は、平成28年の台風10号による被害の影響でバス代行とされていますが、根室本線の富良野-新得間自体が廃止検討区間とされていることから、廃止となれば、根室本線が長い区間で分断されてしまうことになってしまいます。
当然バスでの代替が検討されているのでしょうが、今後の計画を見守りたいですね。
東鹿越から代行バスに乗り換えたのは、私も含めて5名だけでした。
最初の停留所は、映画「鉄道員(ぽっぽや)」の舞台になった、“幌舞駅”こと幾寅駅です。
この映画を見てから、いつかは訪れてみたいと思っていた場所です。
できれば下車してじっくりと見学したいところですが、この後のバス便だと釧路到着がかなり遅くなってしまうので、車窓からの見学だけに留めました。
幾寅駅前には、「幌舞駅」を掲げた駅舎、映画に使われたセット、そして何といってもキハ40 764から改造された「キハ12 23」の車両前頭部が保存されています。
車窓から見るだけに留まりましたが、十分満足した時間でした。
バスは落合駅を出た後、狩勝峠を通過します。
代行バスが走る国道38号線は、かの有名な「大カーブ」を擁していた旧根室本線(狩勝線)の近くを通っていることから、当時に思いを馳せると、感慨深いものがあります。
また、当時は「日本三大車窓」に数えられていただけあって、代行バスの車窓から見る狩勝峠からの景色は目を見張るほどダイナミックです。
特にこの冬の時期に、一面雪に覆われた十勝平野の眺望は美しく、心に残る景色でした。
その後、サホロリゾート前に寄ったのち、あたりが市街地になると、まもなく新得駅に到着。
道東の街、釧路へ
新得に降りると、気温はかなり低いようで、列車の到着時間までは待合室で待っていましたが、入線してくる列車を撮影しようとホームで待っていた時間は厳しい寒さを感じました。
ここ新得からは、特急おおぞら7号に乗り換えて、一路釧路へ向かいます。
指定席もかなりの乗客で埋まっていますが、この列車は指定券を押さえていたため大丈夫。
キハ261系のおおぞら7号は自慢の加速力で、特急らしい高速運転となります。
発車してまもなくすると、あたりはすっかり暗くなり、車窓にはところどころ夜の明かりがみえるばかりとなります。途中、帯広で多くの人が下車し、さらに池田、白糠と停車して終点の釧路には18時39分に到着しました。
ホテルに行く前に夕食とします。釧路の夜は居酒屋も選択肢にありましたが、事前に調べて行ってみたかった「むらかみ食堂」へ。お店は駅から歩いてすぐの場所です。雑居ビルの2階に上がると、奥まった場所にその店はありました。
老夫婦(?)と思われる2人のみで切り盛りきされているようで、カウンターばかり8席ほどのこじんまりとした店ですが、昭和感満載の雰囲気が何とも魅力的です。
メニューはしばらく考え、牡蠣フライ定食にさしみの盛り合わせ、そして生ビールを注文。
地元の客がぽつりぽつりと入店する程度ですが、静寂した店内の心地よい空間で、まったりと夕餉を楽しむことができました。
「むらかみ食堂」
■住所:北海道釧路市黒金町14-9-1
■電話:0154-23-7721
■営業時間:17:00~
日曜営業
■定休日:第1、第3、第5土曜日
食事を済ませると、今夜の宿泊先のホテルに急ぎます。
予約したホテルは「天然温泉ホテルパコ釧路」。駅から歩いて20分ほどで、有名な幣舞橋(ぬさまいばし)の近くに立地しています。
今回の旅行は 全国旅行支援(HOKKAIDO LOVE!割)を活用したため、ホテル代は20%off、さらに地域振興券として、平日の宿泊につき2,000円分の電子クーポンが付与されました。
スマホでの事前登録が必要ですが、特に電子クーポンは使い手があって有難いですね。
冷えた体を温泉で温めてから、ゆったりとした気分で寝床に就きました。
明日は花咲線で厚岸まで往復してから、札幌に戻る予定です。
その様子は次回の記事でご紹介します。