【鍋割山】山頂の鍋割山荘で供される「鍋焼きうどん」が有名すぎる

登山

【my山行日:2013年12月8日】<単独>     山頂から小丸尾根にて下山
【  〃  :2016年4月10日】<地元の仲間と> 山頂から金冷やし経由で下山
【  〃  :2018年5月3日】 <会社の同僚と>  丹沢主脈縦走の初日で

丹沢エリアで、大山の次に挑戦するのは鍋割山です。
近隣の塔ノ岳と比べると登山者は少な目で、静かな山登りが味わえます。
山頂の山小屋で提供される「鍋焼きうどん」を食べに出かけませんか。

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鍋割山について

鍋割山は、丹沢山地の南部に位置する標高1,273mの山です。
丹沢主脈コースからは外れているため、塔ノ岳の陰に隠れて地味な印象がありますが、最近は山頂の鍋割山荘で供される「鍋焼きうどん」が有名になり、このうどん目的に登山に訪れる人もいるほどです。

これまで紹介した陣馬山や金時山に比べると、登山の難度は少し上がるため、本格的な山装備をして登られることをお勧めします。

また、丹沢エリアであるため、梅雨時、および梅雨時でなくても9月くらいまでの雨上がり時には「ヤマビル」が出没しますので、事前にヤマビル対策をする必要もあります。

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コース紹介(二俣~後沢乗越~山頂~小丸尾根~二股)

今回は、表丹沢県民の森駐車場を出発して、二俣、後沢乗越を経由して山頂に至り、帰りは鍋割山稜を通って小丸分岐から小丸尾根を下り、二股へと周回して駐車場に戻るコースをご紹介します。

マイカーあるいは小田急渋沢駅からタクシーで表丹沢県民の森駐車場に到着したら、準備体操をして出発。 入口ゲートから林道を進み、次のゲートのある三叉路まで来たら二俣方面へ。
河原まで降りるとエリアの広い二俣に着きますので、ここで一服するのも良いでしょう。

小橋を渡り再びケートをくぐった少し先の右手に、小丸尾根へ登る道がありますので、帰りはここに下山してくることを覚えておきましょう。

さらに林道をしばらく進むと林道終点地点となり、本格的な登山の始まりとなります。

ここには、山小屋への水上げ用として水が入ったペットボトルが何本も置かれていて、「歩荷」(荷物を背負って運ぶこと) のボランティアとして協力を求める旨の看板書きがあります。
私も鍋割山への初回登山時、せっかくだからと2Lのペットボトル2本(計4L)をリュックに入れて山荘まで運び上げましたが、まだ初心者レベルだった私にはかなりきつい体験でした。

ちなみに、先月発売の「散歩の達人」3月号(交通新聞社刊)に、鍋割山荘小屋主の草野延孝さんの記事が載っていました。概ね次のような内容が書かれていました。

学生時代、山岳部へ入部して石鎚山で「歩荷」に出会ったことがきっかけで、歩荷スタッフとして働き始め、その後山小屋の後任者を探していた鍋割山荘を引き継いだとのこと。
一度に70~80kgにもなる小屋の増改築の資材はすべて自分の背中で担ぎ上げたり、山小屋用の食材や飲料などで最高100kgを超える荷上げ記録も。
人生の3分の2を過ごした鍋割山荘には、80歳になるくらいまでは上がり続けたいとか。 
 >>交通新聞社「散歩の達人」のサイト

小屋主のご苦労を思い、おいしい鍋焼きうどんをいただけるなら、多少の苦労は厭えませんね。

それでは、水を背負っていざ出発。登山口からすぐ急な山道となり、その後も植林された針葉樹の森を、つづら折りをくりかえりながら登っていきます。
針葉樹林は下葉がないため、遠くの上のほうまで見えますが、それによって先が長いことを知らされます。

二股から50分ほどの登りで後沢乗越に到着。
場所は狭いのですが、これから先の更なる急登に備えて休憩を取りましょう。

乗越とは

初心者には聞きなれない言葉ですが、乗越は「のっこし」と読みます。
峠を意味する言葉ですが、二つの峰をむすんだ稜線上の低くなっている鞍部を指します。
フランス語で「コル」とも呼ばれます。木曽駒ケ岳の「乗越浄土」などが有名です。

さて、後沢乗越から山頂までの約1時間半が今日の頑張りどころです。

出典:photoAC

最初は尾根沿いの細い急坂を登ります。
足元に木の根が張り巡らされた山道を登り、ひたすら高度を上げていきます。
後ろを振り返ると、きつい登りによって高度を稼いだことがわかりますよ。

1時間ほどのきつい登りを過ぎると少し傾斜は緩み、残り30分程度で山頂となります。
最後の小休止を取って頂上を目指します。

山頂手前は長い木道となり、木道の先に山小屋の「太陽光パネル」が見えたら、そこが頂上です。

出典:photoAC


山頂部分は広いスペースとなっていて、お昼休憩にはもってこいの場所です。

2016年4月10日撮影
私が鍋割山に登るときは、あいにくいつも曇り空で、この日も富士山の頭がうっすらと覗く程度でした。
天気が良ければ、ここ鍋割山からもきれいな富士山が拝めます。
2016年4月10日撮影
山頂エリアは広く、シートを広げて昼食を取るのには最適です。

山頂の標柱で記念撮影して、富士山を望む眺望を楽しんだら、いよいよあの「鍋焼きうどん」とまいりましょう。

出典:photoAC

休日ともなると、順番待ちで長い時間待つことにもなりますが、ここまで来て食べない手はありません。
特に秋冬の寒い時期には “マスト要件” でしょう。
野菜やきのこなど具沢山で、カボチャの甘みが印象的な一品です。

山頂からの景色と名物の鍋焼きうどんを堪能したら、下山の開始です。
山頂から続く平坦な鍋割山稜は歩きやすく、特に新緑の時期は気持ちよい山歩きが楽しめます。
小丸というピークを越え、山荘から40分程度で今回の下山コースである二俣分岐に着きます。

分岐からは小丸尾根を二俣までひたすら下りますが、人通りが少ないコースなので、静かな山歩きを満喫したい方には良いでしょう。

人がいないと心細くて心配という方は、先ほどの二股分岐で下山せず、そのまま直進し、多少高度を上げることになりますが、大倉尾根との分岐である金冷やしまで行き、そこから下山することをお勧めします。
大倉尾根は丹沢主脈ルートの主要道で、大勢の登山客がいるので安心ですからね。

行きに通った二俣まで戻れば、あとは傾斜のゆるやかな林道になり、残り20分ほどでゴールの表丹沢県民の森駐車場に到着となります。

登山ルートと所要時間

アクセス:渋沢駅から表丹沢県民の森駐車場までタクシーで約10分
     大倉発着とする場合は、渋沢駅から大倉までバスで15分
所要時間:表丹沢県民の森駐車場・・・二俣・・・後沢乗越・・・山頂(約2時間40分)
     山頂・・・小丸・・・二俣分岐・・・二俣・・・駐車場(約2時間30分)
〔大倉発着ルート〕
     大倉・・(西山林道)・・二俣・・・後沢乗越・・・山頂(約4時間)
     山頂・・・小丸・・・金冷やし・・(大倉尾根)・・大倉(約3時間30分)

※2013年当時に撮影した写真を紛失したため、本記事掲載の一部の写真・マップ以外は、フリー画像(photoAC)を使用しています。
※登山ルートの地図は、山と渓谷社の承諾を得て使用しています。
 ☞ヤマケイオンラインのサイトへ

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