【大菩薩嶺~続編】石丸峠近くの “とっておき” の休憩場所と下山後の高アルカリ性温泉

登山

大菩薩峠から石丸峠まで足を延ばし、草原の中の気持ちの良い休憩場所でランチをしてみませんか。
首都圏近郊の山の中でも “とっておき” ともいうべき休憩場所を紹介します。
そして下山後のお楽しみでもある温泉施設もあわせてご案内します。

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石丸峠をめぐるコース

熊沢山を経て石丸峠へ

「大菩薩嶺~本編」でも紹介したとおり、多くの登山客が大菩薩嶺~大菩薩峠の周回コースで下山します。大菩薩峠から下山せず石丸峠に向かう人の数はぐっと減りますから、今回紹介するコースは静かな山歩きが楽しむことのできる間違いなくおススメのコースです。

まず、介山荘から下山せずまっすぐ森の中へ進みます。
暗い森の中の登り坂を頑張って進んでください。足元が滑りやすいのでご注意を。
登り切って暗い森を抜けて少し歩くと熊沢山の山頂にたどり着きます。

熊沢山山頂の標識

森を抜けたものの展望が良いわけではなく、木々の間から富士山が少し望める程度です。

熊沢山山頂から見る富士山

山頂を通過して林の中をしばらく歩いていると、突然視界が開けて草原の広がる風景が目の前に広がります。なんと気持ちのいい景色なのでしょう。
眼前に石丸峠から狼平、小金沢山に至る草地の稜線がきれいに映っています。
実はランチをするのに最適な “とっておき” の休憩場所がこの先にあるのです。

小金沢山に至る稜線上に目的地が…
大きな岩が見える休憩場所

それではその場所を目指して歩きを進めましょう。
熊沢山からはジグザグ道の急な下りとなっていますので気を付けて下りてください。
下りきった場所が下山路との分岐にもなっている「石丸峠」です。

いよいよ “とっておき” の場所へ

天狗棚山付近から熊沢山を振り返る

目的とする “とっておき” の場所は「天狗棚山」という小ピーク(1957m)の周辺です。
石丸峠からはまた少し登り返すことになりますが、もうひと踏ん張りで着きますので頑張ってください。石丸峠からおよそ15分で天狗棚山に到着します。

そして、ピークから少し下った先の右手が “とっておき” の目的地です。
稜線の際まで行ったところに大きな岩が出ているところがあり、その場所こそが今回の目的場所です。

休憩する岩の先は切れ落ちているので注意が必要ですが、目の前の南アルプスの山々や大菩薩湖、そして周りの草原風景を眺めていると本当に心が穏やかになります。

休憩場所から見た南アルプスの山々と大菩薩湖

周りに人がほとんどいないことも静かで穏やかな休息を与えてくれます。
このような場所で食べるランチは贅沢ですね。本当に癒されますよ。

岩のある休憩場所から小金沢山方面を望む

私が友人や会社の同僚と一緒に大菩薩嶺に来た時には、足を延ばして必ずこの場所に連れてきました。
ここまで条件の揃った休憩場所はなかなかないと思いますので、ぜひ一度寄ってみてください。

石丸峠から下山へ

さて、たっぷりと休憩したら上日川峠に向けて下山を開始しましょう。

下山のルートとしては、石丸峠からの分岐で上日川峠に至るルートか、今来た熊沢山を登り返して大菩薩峠から下山するルートがありますが、目の前の熊沢山の急な登り坂を見ると、大概の人は石丸峠から下山するルートを選択するでしょうね。

石丸峠から見上げる熊沢山
石丸峠の分岐

ただし、下山といえども石丸峠から上日川峠まではかなり距離があり結構疲れますのであらかじめご承知ください。
石丸峠からはひたすら下りますが、林道を横切りさらに下り進むと一旦車道に出ます。

実はこの車道は上日川峠から来るバスも通る道で、小屋平(石丸峠入口)バス停もありますので、バスで来た方はここからも乗車できます。
ただバス便は少ないので、時刻を確認しておく必要はあります。

マイカーで来た方は上日川峠まで戻るしかないので、車道を越してさらに進みます。
最後は緩やかではありますが、登り返してやっと上日川峠に到着です。

今回は上日川峠を出発して、大菩薩嶺・大菩薩峠から石丸峠まで足を延ばし、“とっておき” の休憩場所でランチをしたのち、石丸峠から上日川峠に下山する大きな周回ルートを紹介しました。
一方、小屋平(石丸峠入口)からスタートして、石丸峠から大菩薩嶺を目指す逆向きのルートもありますが、“とっておき” の場所でランチを楽しむためには、時間的に前者のルートを採るほうが私としてはおススメです。

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下山後の「大菩薩の湯」と「やまと天目山温泉」

大菩薩嶺から下山後は温泉でゆっくりと汗を流しましょう。
下山後の帰り道にある、私も訪れた温泉施設を2か所紹介します。

大菩薩の湯

まず大菩薩峠登山口近くに位置する「大菩薩の湯」です。

中央道勝沼ICから、フルーツライン、大菩薩ラインを経由して、大菩薩峠登山口の少し手前にありますので、下山後は登山口まで下りてくればすぐ近くです。塩山駅からバスでも来られますが、本数も少な目なので、どちらかといえばマイカー利用者向けでしょう。

高アルカリ性のマイルドな泉質で、温泉の効能として、神経痛、関節痛などのほか筋肉痛、疲労回復とありますので、登山後の疲れた体にはピッタリです。
浴室は男女別に対称形となっていて、どちらもサウナ室や露天岩風呂を備えています。

大菩薩の湯は、農業と地元農村の活性化を目的に設置された甲州市交流保養センター内の施設でもあることから、地元の農産物や加工品の直売コーナーもあります。

大菩薩の湯
■住所   :山梨県甲州市塩山上小田原730-1
■電話番号 :0553-32-4126
■開館時間 :10:00~21:00(受付時間10:00~20:00)※入浴は20:45まで
■入浴料  :(市外在住者・3時間以内)
        大人(中学生以上)620円 小人(小学生)410円 小学生未満 無料
■休館日  :毎週火曜日(祝日の場合は翌日)
       祝日の翌日(その日が火曜日の場合はその翌日)
       年末年始(12/29~1/3)

やまと天目山温泉

次に紹介するのは、甲斐大和駅からバスで来た方に便利な「やまと天目山温泉」です。
上日川峠から帰りのバス便で、やまと天目山温泉バス停で降りれば目の前です。

泉質や温泉効能は地域が同じなので大菩薩の湯とほぼ同様で、浴室は大浴場のほか、男女別に露天岩風呂もあります。
入浴後は併設された食事処で、甲斐大和名物のマイタケの天ぷらなどをビールとともに味わえば、至福の時間を過ごすことができます。

なお、やまと天目山温泉からの帰りのバスとして、行きに乗った大菩薩上日川峠線(栄和交通バス)のほか、甲州市営バスの甲州市縦断線も利用できます。このバスは一つ先の天目バス停を始点として、甲斐大和駅を通り、塩山駅などに向かう便です。
大菩薩上日川峠線のやまと天目山温泉バス停発の最終便が16:16ですが、甲州市縦断線はそれ以降、16:24、17:32、18:47と3便ありますのであわせてご利用ください。

>>「やまと天目山温泉」のサイト

やまと天目山温泉
■住所  :山梨県甲州市大和町木賊517
■電話番号:0553-48-2000
■開館時間:10:00~19:00(最終受付時間18:00)
■入浴料 :(市外在住者・3時間以内)
       大人(中学生以上)520円 小人(小学生)310円 幼児 無料
■休館日 :毎週水曜日(年末年始 ほか臨時休館あり)

本記事記載している各施設の料金・営業時間などは2021年5月現在のものです。
また、新型コロナウイルスの感染防止のため、利用期間や時間が異なる場合があります。
最新の情報はそれぞれのホームページなどでご確認ください。

登山ルートと所要時間

所要時間:大菩薩峠・・・石丸峠・・・天狗棚山(約45分)
     天狗棚山・・・石丸峠・・・石丸峠入口・・・上日川峠(約80分)
※上記時間には休憩時間は含まれていません。

※登山ルートの地図は、山と渓谷社の承諾を得て使用しています。
 ☞ヤマケイオンラインのサイトへ

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